私が彼の浮気を発見したのは、その彼と同棲して5年、付き合い始めて7年という頃でした。
お互いの親戚が集まるような場にも出掛けていくような関係になっており、いつかは結婚するだろうと、そう漠然と思っていました。
そんなある日、天気が良かったので思い切って部屋の大掃除をしようと、張り切って不用品などの片付けをしていた時です。
彼は地元の友達と作ったサッカーチームの試合で朝早くから出掛けていました。
私がそれを手にして、電源を入れたのは、ほんの小さな好奇心からです。
まぁ昔のだし、いいよね、そう言い訳をしながら私が電源を入れたのは、彼が1年ほど前まで使用していた古い携帯でした。
私のメールとか残ってるかな、懐かしいな、そんな軽い気持ちでメールを立ち上げると…。
私ではない誰かの名前がびっしり!
あれから数年が経った今でも、その時のショックは忘れられません。
受信トレイには、ただひたすら、私ではない1人の女性の名前がびっしり並んでいました。
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私は最初、状況が理解できず、ほぼパニック状態で、手や腕がブルブル痙攣していたのを覚えています。
そして、震える手でなんとか一言「A子(相手の名前)って誰?」と、恐らくサッカーも終わり、友達と飲んでいる途中であろう彼にメールしました。
すると、10分も経たない内に彼から電話が来て「一体なんの話?とにかく今帰るから、話しよう」と。
ボロボロでてくる気持ち悪い証拠
彼の地元は、私たちが住んでいた駅から5駅ほど離れていて、彼が帰ってくるには少なくとも30分以上の時間が必要でした。
無機質な彼の声を聞き、少しだけ落ち着きを取り戻した私は、もう一度携帯を開き、メールの内容を確認することにしました。
彼とその相手のメールは、はっきり言って気持ち悪いとしか言えないような内容のものばかりでした。
その内容から、相手は彼の地元の遊び仲間の一人で、バツイチの子持ち、その子供は彼に懐いていて、彼とその相手は確実に肉体関係にあり、相手は私の存在も十分に認識しているということが分かりました。
気持ち悪かったのは、口の悪そうな彼女のメールには、「こないだ神社でHしたせいで風邪気味だよ、責任取れ」とか、「パンツ濡れすぎでノーパンで帰ったよ」と言った、明らかに行為の後と思われる内容が生々しく書かれていたのです。
さらに、「今あんたの愛の巣の近くで飲んでんだけど、出ておいでよ?」など、うちの場所まで知っている様子。
しかも、1日に10通以上、その携帯を使い始める前から、新しい携帯に変える直前まで毎日メールをやり取りしていたのです。
大概は言葉遊びというか、ふざけあって悪口を言い合うような、あまり意味のないメールでしたが、えっ、何年も続いてるってこと?今も?頭の中が真っ白というのは、まさにあの時の状態のようなことを言うのだと思います。
何も考えられず、気が付いたら私は、床に泣き崩れ、嗚咽を漏らしながら号泣していました。
そこに彼が帰って来ました。
逆ギレされた・・・。
彼は最初、まずは状況を把握しようと、努めて冷静でいるようでした。
「なんでA子の名前が出てくるの?おまえ、なんか勘違いしてない?」と。
彼は私が携帯を見たことは知らないので、とぼけられると思ったのでしょう。
「これ!」私はそういって携帯を彼に差し出しました。
すると、ようやく悟ったと思ったら、今度は逆ギレです。「おまえ馬鹿じゃない?人の携帯見るとか信じらんねー。最低だな。あいつとはただの友達だよ、ちょっと頭おかしいから変なメール送ってくるんだよ。ほんとおまえ、さいてー」と、一方的に私の非を責めたのです。
私も普通の状態だったら、そんな彼の言葉を受け入れることはなかったでしょう。
しかし、パニック状態にあったその時の私は、何故か彼のその言葉を受け入れてしまったのです。
事実を認めたくない、そんな心理が強く働いていたのだと思います。
その後数日間はぎこちない日々が続いたものの、一週間経つ頃には、元どおりのに関係に戻っていました。ラブラブな2人に。
ところがもちろん、そんな状態が普通のはずがありません。
表面上は元に戻ったような生活を続けながら、私は精神的にどんどん追い詰められ、不安定になっていきました。
そして、彼の行動を監視、束縛するように。
終わりを決意した瞬間
彼は元々、地元仲間と飲んだ日、遅くなると実家に泊まるということがよくあったのですが、それが全く信じられなくなってしまったのです。
今どこにいるのか、誰と飲んでるのか、終電で帰って来てほしい、そこにA子もいるんでしょ?と、とにかく彼に繋がるまで、何通もメールを送り、何度でも電話を掛け続けました。
騙し騙し、そんな生活が半年ほど続いた頃です、彼のズボンを洗濯しようとポケットを確認したら、電子マネーのカードが出て来ました。
そのカードの裏を見ると、そこにA子の名前があったのです。
不思議と、それまでのことが嘘だったかのように、ふと気持ちが落ち着くのを感じました。
もう止めよう、自然とそう思えたのです。
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彼とは、すぐに別れるという形は取らず、一旦同棲を解消し、少し距離を取ってみることにしました。
6年暮らした部屋を2人で片付け、空っぽになった部屋を見ながら、なんとなく、もう関係が戻ることはないんだろうな、と考えていました。
でもその時は既に、悲しいというより、それを当たり前の未来として予想するような、とても穏やかな気持ちでした。
そして予想したとおり、引越し後に彼と会うことはほとんどなく、結局最後は自然消滅でした。