不倫相手は同級生。学生時代に憧れた関係になってみると・・・。

駅のホームにさしかかった電車がスピードを落とし始めると、近くに立っていた女性がいきなり話しかけてきた。

(女性)すみません加藤(仮名)さん・・じゃないですか?

ぼくが女性の顔を覗き込み、言葉に詰まっていると。

(女性)やっぱり加藤クンだよね。

彼女は中学を卒業するときに、よく遊んでいた男女グループ内の一人で、当時ぼくがひそかな恋心を抱いていた同級生だった。

(注)この記事は当サイトにお寄せいただいた体験談を一部編集してご紹介しています。

当時の気持ちがあふれてくる同級生との不倫

不倫相手は同級生
青春という言葉も恥ずかしいけど、忘れることができない思い出の詰まったキラキラした時代。
そんな時期にひそかに思っていた同級生の彼女の顔は、久しぶりに再会してもピンとくるものではありませんでした。

中学当時にバレー部の中心選手だった彼女は、髪がみじかくボーイッシュな女の子。
別々の高校に進学してから会うことはなかった。

久しぶりにあった彼女は当然、ぼくと同じだけ年をとったオバサンになっていた。
駅ビルにある人気のコーヒーチェーン店に入ると、「みんなでディズニーランドに行ったの覚えてる?
映画もよく観に行ったよね?」とつぎつぎに湧き上がる記憶が、いまの彼女との距離をグングン近づけていくのを感じました。

たまにはみんなで会って同窓会みたいなのをやりたいね」と話しLINEで友達になって、その日は別れました。

同級生に再会した日から、LINEで彼女のプロフィール画像を見ていると、中学当時のあわい恋ごころがふつふつとよみがえってきて、心がしだいに彼女へと傾いていくのを感じていました。

ぼくは、かなり迷いましたが一週間後、彼女を飲みに誘って、そのまま関係をもつことになりました、同級生との不倫の始まりです。

ぼくは結婚していて3才になる子供が一人。
彼女は一度結婚したものの、今は離婚して中学生になる娘を連れて実家に戻っていました。

人目を忍んで会うスリルが楽しかった

同級生である不倫相手とのデートは、とうぜん人目を忍んで会うことになります。密会ですね。

みんなで遊びに行った場所に、こんどは二人で行ってみたいね」と、会ったときによく話していました。

しかし実際に日中、二人っきりで出かけられる場所は少なく、会うのはほとんどが夜。
しかも個室に仕切られている居酒屋で集合、かるく飲み食いをしてそのままホテルに直行というのが定番化しました。

付き合い始めは、とにかく会うたびにドキドキしていました。
中学生当時にあこがれていた同級生と一緒にいれる。

果たせなかった当時の恋が、ようやく実った達成感に浸っていました。
しかも人目を気にしながら密会をするというスタイルにスリルを感じていたことが、実際以上に燃え上がらせたのかもしれません。

しかし、そんな不倫相手との密会もだんだん飽きがでてきます。
居酒屋とホテルに行くだけの関係で、いっこうに発展することのない恋はすぐに行き場を失っていることを、お互い気づいていたと感じます。

そんなときに不倫関係を断ち切るきっかけとなる、一本のメッセージが突然おくられてきました。

スマホでライン

娘さんからのメッセージ

母と会うのはやめてください
LINEのメッセージで唐突に送られてきました。

送り主は不倫相手である同級生。
しかしメッセージを書いて送ったのは、たぶん中学生になると言っていた娘さんでしょう。

中学生といえば、ぼくと同級生の彼女が出会っている年頃です。
両親が離婚してしまっているちょっと窮屈な家庭環境。

多感な時期の娘さんの目には、恋をしている母の変化にいち早く気づいたのでしょう。
母と不倫相手とのLINEのやりとりを盗み見て、おもわずメッセージを送ったのだと思います。

不倫が娘さんに知られたとき、一番に気にかかったのは不倫相手の同級生のことではなくて、ぼくの妻と自分の子どものことでした。

妻に心配をかけることになったらどうしよう。
子供がもっと成長したあとで、不倫のことを知ったときに自分はどう思われるのだろう。

こんな心配が次々と胸の中にわき起こってはざわざわと波風を立てます。

ここにいたって、やっと本当に大切にしているのは自分の家族なんだという、当たり前のことに気づいたのです。
いや、同級生の娘さんに気付かされたというのが本当のところかもしれません。

とても恥ずかしい話ですが、この一本のメッセージがきっかけで、それまでの不倫という行為のすべてがとても怖くなりました。

このメッセージに返信をする勇気もなく、不倫相手である同級生のLINEはすぐにブロックをしてしまいました。

お互いに住んでいる場所は知っていますが、メールアドレスも電話番号も交換することなくLINEだけのやりとりだったので、今後ぼくも彼女も連絡をとることはないでしょう。

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消えない家族に対する罪悪感

不倫をしていたときには、ばれないようにビクビクしていたものの、家族に対する罪悪感はとくに感じていませんでした。

しかし、例のメッセージが来てから妻と子供に対する罪悪感が日をおって募っていくように感じます。

いや、本当は不倫をしていたことを誰かにバラされるのが怖くて仕方ないのだと思います。

同級生か彼女の娘さんが、ある日とつぜん家に押しかけてきて妻に離婚を迫ったり。
近所の人に「ご主人が女の人と会ってたわよ」と密告されたりする妄想が頭を離れません。

家にいるとき、電話がなるたびにビクビクしているぼくの様子を妻が気づいているようで、よけいに苦しくなります。

すべては、自分の行動が引き起こした間違いであったことをいまさらながらに実感しています。

でも、われながらバカだなと思えるのは、実際に困った事態にならないとそれを自覚することができないこと。

同級生と不倫をしていたときには、妻・子供・相手の娘さん・ご両親と迷惑をかける、もしくは苦しませてしまうことの人を想像することができませんでした。

この罪悪感というか恐怖は、一生消えることがないかもしれません。
いまは墓場まで持っていくつもりで心に閉じ込めてあります。

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このサイトに投稿させていただくことに決めたのは、ぼくと同じように不倫に悩んだり、これから不倫をしようとする人に、経験者の苦しみを知ってもらいたかったからです。

良い時はほんの一瞬、ぼくはこれからさき何年も苦しみ続け、家族に償っていかなければならないでしょう。

軽率な行動をとるまえに、一瞬立ち止まって自分のいる場所を見回して欲しい。
あなたのまわりにいる人は、あなたの大事な人ばかりではありませんか。

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