不倫の慰謝料は、相手の資産・収入が左右します。
ぶっちゃけ、金持ちからは高い慰謝料をとれます。
そもそも慰謝料請求とは?
浮気相手に請求することの出来る慰謝料とは、不倫・不貞行為によって与えられた精神的苦痛に対する対価と考えられます。
法律上では、不貞行為という不法行為によって、加害者(浮気相手)が被害者(請求者)に与えた精神的な苦痛を、損害賠償金という形をとることで精算をする行為。
よって、不貞行為によって与えられた精神的な苦痛が大きいほど、慰謝料の金額は大きくなります。
また、浮気をされたことで心理的に不安定になりうつ病になったり、精神疾患になって通院している状況では慰謝料が高くなります。
しかし、現実には慰謝料を請求する相手の資産状況が大きく作用すると言われています。
浮気相手が金持ちなら、慰謝料は高くなる
浮気相手が土地や金融資産などを多く保有していた場合、請求する慰謝料の金額は高くなります。
これは、お金には、絶対的価値と相対的価値、二つの基準があることで説明できます。
お金の絶対的価値とは
先に絶対的価値を説明すると、100円というお金(貨幣)は、100円のリンゴと交換する機能があります。
この場合100円とリンゴの価値はイコールです。
100円のリンゴは金持ちが買いに行っても、貧乏人が買いに行っても変わることのない絶対的な価値と言えます。
お金の相対的価値
次に相対的価値とは、年収300万円の人が感じている一万円の価値と、年収3,000万円の人が感じる一万円の価値は自ずと変わってくるという考え方です。
同じようにリンゴを例にとってみると、一個一万円する最高級品のリンゴがあるとします。
年収300万円の人は、よっぽどの理由がない限り、一個一万円のリンゴを買わないでしょう。
しかし、年収3,000万円の人だったら買うかもしれない。
一万円の価値が、人によって違うということです。
だから損害賠償金は高くなる
被害者の精神的苦痛を埋めるために損害賠償金は支払われ。
加害者には損害金を支払うというペナルティーを与える意味合いがあります。
つまり、加害者が痛みを感じることのない金額では損害賠償金の意味がないと言えます。
このことから分かるように、浮気相手に慰謝料を請求する場合は、資産・収入があればあるほど高くなることが普通です。
あてにならない慰謝料請求の判例
弁護士の先生は、「浮気相手から、いくら慰謝料をとれるか?」と、よく相談を受けるそうです。
ネットには、慰謝料請求に関する判例(裁判所の判断)が掲載されていて、これを参考にしている人も多い。
しかし、判例があてはまらないケースが多いと聞いています。
そもそも、浮気による不貞行為が発覚しても、示談になるケースがほとんど。
「不貞行為はなかった」「既婚者と知らなかった」と争いになってようやく裁判となります。
また、浮気の被害者は裁判前の示談交渉の時点から、たいてい弁護士の先生に相談をされます。
弁護士の先生は決して勝てないような裁判はしません。
裁判で争った挙句、浮気相手から50万円しか慰謝料をとれませんでした、というのでは弁護士のする仕事としては恥ずかしいものでしょう。
慰謝料を取れない事案では速やかに示談に持ちこむよう導き、多くの慰謝料を取れそうな事案には裁判も辞さないことを助言するでしょう。
もちろん慰謝料が高額になる事案は弁護士費用も高くなりますが、そこに経済原理が働いているので気持よく割り切ることができます。