私に優しくなった旦那の不倫

私と旦那は、5年以上付き合った仲での結婚でした。
子供ができたわけでもなくて、年齢的にも30歳を超えたので、結婚をしようという流れになり、同棲もしていたこともあり、本当に紙切れ1枚で夫婦になりました。
それまで喧嘩もしたことはありましたが、別れたことはなく、仲直りもきちんとできていたので、傍から見ても仲の良い夫婦だったと思います。
私も旦那を信じていたし、不倫をする相手が旦那にできるとは夢にも思っていませんでした。
旦那はSNSが好きで、しょっちょう時間があれば携帯を見ていたり、いじっている人だったので、毎日携帯を持ってトイレに入ろうが、出ようが私はいちいち気にしていませんでした。しかし、いま思えば、それが私の油断だったのでしょう。
携帯からメール通知音がよく来ていても、SNS関連の通知だと思っていました。
(注)この記事は当サイトにお寄せいただいた体験談を一部編集してご紹介しています。

ざわつく気持ち

ある日、テーブルに置かれた旦那の携帯が鳴りました。
ふと目をやると聞いたことのない女の人の名前が表示されていたのです。
基本的に旦那の職場、友達、など周りの仲の良い人は、男も女も紹介されたり、会話の中で出てくるので、私が知らない人というのは不思議な気分になったのを覚えています。
そこで私が、旦那に「さっき電話が鳴っていたみたいだよ~誰だったの?」と聞くと、「別に」と一言。
普段だったら、もし知らない人でも「○○関係の人」と説明してくれるので、いつもと明らかに様子が違ったのです。

気になって仕方なかった私は、ある日、飲んで泥酔状態になっている旦那の隙をみて携帯を覗いてしまいました。
そこにはつい30分前に、以前見た名前の女の人からの着信履歴。
ざわざわした気持ちのまま、LINEを開いてみると一番上に同じくその女の人の名前が。
私との会話で「早く帰ってきてね」「了解」とのやりとりよりも上にありました。

悶々とする日々

内容としては、一週間前から飲みに行く約束、今日待ち合わせする前の会話、解散してからのまた次の約束まで。
こんなのドラマの中でしか見たことがなかったので、現実味がありませんでした。
心臓が音をたてていました。
これって不倫だよね?と何回も自分に問いました。
女の家に行って、食事を食べていました。
お酒も飲んでDVDも借りたようです。
今日旦那は会社の飲み会だと言っていたので明らかに嘘をつかれていたのです。

次の日、私は黙っていました。
旦那も普段通りです。
そこには日常がありました。
すぐ問い詰めることは出来ず、色んな可能性を考えてはいましたが、やはり答えがでるものでもなく、私は自分の殻に閉じこもるようになってしまったのです。
怒りなのか悲しみなのか、「離婚」という言葉がかすんでは消えて、ただただ考える日々。
ついに旦那に直接聞いてみようと思いました。
この時はもう1人で考えすぎて疲れていたので、旦那の態度次第では離婚でもいいや、なんてぼーっと考えていました。

夫婦の温度差

だからなのか、問い詰めるときにも、切羽詰まったような感じではなくて、自分でも驚くほどナチュラルに聞いていました。
旦那はしばらく固まっていました。
「もし好きな人がいるなら離婚でもいい。子供もまだいないし離婚するなら今のほうがいいよね?」と尋ねると、旦那は物凄い勢いで謝り始めました。
土下座までして、「離婚はしたくない」と。

旦那は全部話してくれました。
相手の女の人は、フィリピンパブで働いている女の人でした。
なんて情けない、どこのおじさんだよ!と怒りをぶちまけました。
その場でその女の人に電話をして、旦那が別れを告げ、私も相手と話をしました。
彼女は泣きながら「ごめんなさい、ごめんなさい」と言われた上に、旦那以外にもお付き合いをしている人がいると、謎の暴露までしてくれました。
正直旦那にはいい気味だったと思いました。
他にお付き合いをしている人がいるとは思わなかったようで、色んな意味で呆然となっていました。

愛情の回復期

それからの旦那というのは、何か変に優しくなりました。
今までも優しかったと思っていたのですが、もしかしてこれが本当の優しさなのかな?
と思うくらいに変わりました。
出かけても荷物は持ってくれるし、家事も手伝ってくれるし、何よりも気遣いが増えました。
自分のことよりも私のことを考えてくれるので、当初は戸惑いましたが、そんな旦那のことを、もう少し見てみたくなったので、離婚はやめました。
愛情は、今また新たに復活してきている状態です。
時々思い出して苦しくなることもありますが、こればかりは時間がかかるでしょう。
自分でもそう思います。
それまでにまた同じことが起こったら、今度こそは離婚すると伝えています。
飲みに行くこともなくなった旦那と、これからより良い関係を維持できるように、
私も努力しないといけないな、と思う毎日です。