私が夫の浮気に気づいたのは、メールの着信音でした。
夫はすごく神経質で仕事とプライベートと趣味の仲間などメールの着信音をそれぞれ分類して分けていたのです。
私は夫のその癖は付き合っていた当初から知っていました。
だからなんとなくその着信音を覚えていたのです。おかげで、浮気が発覚しました。
(注)この記事は当サイトにお寄せいただいた体験談を一部編集してご紹介しています。
聞き慣れない着信音は浮気相手だった
ある日、夫が今までと違う着信音を入れました。
そのメール着信音がときどき聞こえてきて、すごく不思議でした。
その内、一体あの着信音はどのような分類なのか気になってきたのです。
夫がお風呂に入っている間に脱衣所から拝借して携帯をチェックしました。
そしたら見たこともない女性の名前のメールが入っていたのです。
中身を見ているとそこには「奥さんには秘密ね♡」というメールが…。
遡って見るとこっそり二人で密会していたことが分かりました。
これを知ったときにまさに頭が真っ白になると言う状態を体験しました。
ただの怒りとかじゃないのです。
怒りに加えて絶望感が酷くて、どんどん気持ちが冷え込みました。
私は感情的になるタイプでした。
でもこのときはあまりに受け入れられないことすぎて、感情が凍り付いたようになりました。
怒れなかったです。とにかく私は携帯を閉じて、その後必死で何事もなかったかのように装いました。
踏みだせなかった不倫調査
今、この浮気を知ってしまったことがバレたら、私たちは絶対にダメになると思ったのです。
とにかくそれが怖くて言い出すのは辞めようと決めました。その後は必死で何事もなかったフリして眠りにつきました。
夫婦になってからこれほど混乱した日はなかったです。
私はその日から夫の浮気のことを忘れようと思いました。
この時の私の中には「別れる」という選択はどうしてかなかったです。
「どうやって別れさせよう」とそっちを考えました。
夫の浮気のことなんてまず人に相談できなかったので、私はとにかくストレスと不安のはけ口にチャットを使いました。
チャットでこのことを全く知らない人に話しました。そうすることで、気持ちを整理したかったというのもあります。とにかくこの方法で自分のストレスをうまく削ぎ落とすことができました。
そこで探偵事務所のことを教えてもらって、一度はそこに行くかどうかで迷いました。
探偵事務所を使えばお金は取られますが、証拠写真をバレないように撮影してくれるという話を聞きました。
不倫調査ならそこが一番だと思って、一度は行ってみたのです。しかし、事務所の前まできたら、どうしても勇気が出ず、それ以上一歩が踏み出せませんでした。
やっぱり見ず知らずの人にこの浮気話をすることに抵抗があったのです。だから私は一人で証拠集めをしようとしました。
別れるのが怖かった!ひとりぼっちの苦しい日々
このときは、とにかく人に話すことが怖かったです。
話せば一気に広まって、夫との別れに繋がるような気がして怖かったのです。
だから話さずに一人で抱え込みました。このせいで、やつれて行ってしまって浮気をしている夫に心配されるようになりました。
その頃から急に優しくなった夫に余計に惨めになりました。
夜、夫が寝静まってから一人で声を押し殺して泣いていたこともあります。
とにかく息子や娘には絶対に知らせることはできなかったし、自分一人ですべてを抱え込んでいました。
浮気をされたときは精神状態がめちゃくちゃで、結構ギリギリで自分を保っていたような気がします。
時間が経つに連れて夫に対する怒り以上に自分への惨めさを感じるようになりました。
夫が家を空ける度に浮気相手と会っているのを想像して惨めになりました。
こんなに子育ても家事も頑張っている自分が馬鹿みたいに思えました。
弱っていったわたし、気にして家にいるようになった夫
このような私の弱って行く様子を見ていた夫が心配になったのか段々私を気にしてくれるようになって、家にいる時間が増えました。
私の様子がおかしいのを肌で感じたのでしょう。
夫は自然と私を気にしてくれるようになったのです。
気づいたら例のメールの着信音も鳴らなくなりました。
こうして私は夫に何を言うでもなく、夫の浮気を辞めさせたのです。
私は元々そんなに弱いタイプではありません。いつも明るく家でも元気に振る舞っていました。だからこそ、私の様子がおかしいのを夫が気づいて、罪悪感を持ってくれたのだと思います。
その証拠に夫はあの浮気のことを何も口にはしませんが、あれからすごく家族に優しくなりました。懸命に家族を立て直そうとしてくれているのを感じます。
私が離婚を回避した方法
私に浮気がバレていることを夫は何らかの方法で察したのだと思います。
そして今は私たち家族のことだけを考えて、行動してくれているのを感じます。
私は夫の浮気体験があったことで、自分がどれくらい弱い人間なのかよく分かりました。
夫がいなければ、生きていけないくらいに弱いと気づきました。
その「弱さ」がもしかしたら夫に「罪悪感」を抱かせて、浮気をやめるきっかけになったのかもしれません。
だからあの浮気をされたときに弱って良かったのです。むしろ弱いところを出して行ったのが良かったのです。
夫の性格を考えると、あの浮気でもし口論になっていたら、別れていた可能性があります。私は話し合いではない方法で離婚を回避しました。私たちにはこの方法がベストだったのです。
夫婦関係を解消しないで済んだ今だから言えますが、あのときの浮気がきっかけで以前よりも強い家族のつながりを作れている気がします。
本当に辛くて苦しい時期だったけど、それを乗り越えられて良かったです。
あの浮気のことはこれからも子供たちには生涯言うつもりはありません。
こうやって家族が元に戻れて本当に良かったと思っています。
ちなみにしばらく経ってから、探偵事務所に不倫調査を頼み、調査結果から「夫が浮気を辞めた」ことが判明しました。
私はおかげで心から安心して夫と家族でいられるのです。