現代社会に不倫が多くなっていく理由に、生活の社会的分業化があげられます。
山に住む人であれば、水を汲み・土を耕し・種をまき・雑草をとって・薪を拾い・堆肥を作り・収穫をして・保存食を作り・洗濯をして・風呂を沸かし・食事を作り・衣服を繕う。
他にも書ききれないほど多くの仕事があったでしょう。
人間が貨幣を使うことで、しだいに役割と仕事を分担するようになり。
その分業を産業革命が、加速していきます。
人間は、ほんの一部の仕事を専門的に、繰り返し、何回も行うようになります。
そこで得られた対価(お金)で自分の仕事以外のものと交換する仕組みです。
自分で船に乗って釣りに行かなくても魚は手に入るし、
魚をさばけなくったって切り身にしてくれる人がいます。
社会的分業化が進んでいくにつれて、人間はやることが少なくなり。
仕事は同じことの繰り返しで退屈するのです。
若々しく生きられる年齢も昔にくらべずっと長くなって、
持て余した時間を不倫というスリルに注ぎ込むようになったのだと考えられています。
不倫のスリルが興奮状態にさせる「吊り橋効果」
不倫は人ならぬ恋。
それが悪いことだと分かっているからこそ、そのスリルに酔ってしまう心理状態です。
恋愛における吊り橋効果というのをご存知でしょうか。
これはカナダの心理学者が提唱したもので、異性と一緒にスリルを感じる状態を体験すると、その興奮状態を恋愛によるものだと誤認して、結果的に恋愛関係になるというもの。
実験は、18~35歳までの独身男性を集め、渓谷に架かる揺れる吊り橋と揺れない橋の2ヶ所で行われた。
男性にはそれぞれ橋を渡ってもらい、橋の中央で同じ若い女性が突然アンケートを求め話しかけた。
その際「結果などに関心があるなら後日電話を下さい」と電話番号を教えるという事を行った。結果、吊り橋の方の男性からはほとんど電話があったのに対し揺れない橋の方からはわずか一割くらいであったというものである。
揺れる橋での緊張感を共有した事が恋愛感情に発展する場合があるという事になる。
Wikipedia「吊り橋理論」より
恋愛の吊り橋効果は、ハリウッド映画にもよく見られます。
古いところではインディー・ジョーンズがそうだろう。
スパイダーマンしかり。
一緒に危機を乗り越えていくうちに互いに惹かれ合い。ラストはキスシーンで終わるというのはハリウッドのド定番と言ってもいいだろう。
不倫をする二人にとって、多少の障害は恋を盛り上げるスパイスでしかないということができる。
断りきれずに不倫する「好意の互恵性」
相手に好きと言われると、だんだんその人のことが気になってしまった経験はないだろうか。
恥ずかしながら私にはあります。
人間は好きと言われると、その人のことを嫌いにはなれない。
いや、好きと言ってくれる人に好意を持ってしまうことのほうが多いのです。
これを心理学では好意の互恵性といいます。
「あなたのことが好きだ」と何度も既婚者に誘われているうちに、断りきれなくなって不倫をしてしまうケース。
これも、単純に断れなくなったのではなくて、好きと言われ続けることで、だんだん不倫相手のことを好きになっていくのだ。
職場不倫に発展する「ザイオンス効果」
また、不倫カップルのほとんどの出会いが職場にあると言われています。
既婚者ならば、家族と過ごす時間は、平日夜の2時間程度と休日にまとめてパートナーの顔を見ます。
じつは家族といるよりも、職場の人と長い時間過ごす人のほうが圧倒的に多いのが実態です。
席替えで隣りに座ることになって、よく話すようになった女子(男子)を好きになってしまった経験はないだろうか。
恥ずかしながら私にはあります。(2回目)
頻繁に会う人に、好意を抱いてしまうこと。これは心理学で「ザイオンス効果」とか「ザイアンスの単純接触効果」と呼ばれ。
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱しています。
何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる。
たとえば、よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく。これは、見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説で説明されている。
(中略)
広告の効果も、単純接触効果によるところが大きい。
CMでの露出が多いほど単純接触効果が起きて、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのである。
面倒が起きない安心感
ダブル不倫(W不倫)の場合、お互いに相手が既婚者であるという割り切った心理が存在します。
それは面倒が起きないという安心感。とくに多くの恋愛を経験してきた男女に共通する心理です。
- 束縛されたくない
- 行動を管理されるのが面倒
- 頻繁に会う必要がない
不倫をドライに割り切った恋愛関係と位置づけていて、その前提として相手は既婚者であることが望ましい。
仮に自分が既婚、相手が未婚である場合には、相手からの「会って欲しい」アピールに疲れてしまう傾向があります。
そもそも不倫がばれる危険性があるのでメールもメッセージも頻繁に送られることに抵抗があります。
- 自分の好きなときにだけ会いたい
- 相手の都合が悪い時には諦める
自分が束縛されたくないから、相手のことも束縛しない。
お互いに家庭とは別の、一歩ひいた関係であることを確認しあっているので不倫が長続きするようです。
不倫の心理まとめ
現代社会では人は時間を持て余している。
その持て余した時間をよりスリリングなものに費やすようになっている。
それは映画・旅行・ギャンブルなど様々だが不倫もそのうちのひとつというわけだ。
潜在的な心理としてスリリングであればあるほど、その恋は燃え上がりやすくなるから困りもの。
また、ザイオンス効果や好意の互恵性という心理テクニックを上手に利用する不倫相手もしたたかだ。