5年も騙されていた嘘がバレた朝の出来事

付き合い始めて5年、彼はバツイチでしたが、頼りがいもあり結婚の話が出てきた頃のことでした。
お互いの仕事が楽しくもあり、仕事が忙しくなってきたこともあって休日も一緒にならないことが多くなってきました。
私たちは同棲をしていたのですが、ある時期からご飯も一人で食べることが多くなったのです。
もちろん仕事だから仕方が無いと思っていました。
しかし彼は仕事が終わってから帰宅をしてきた時でも、ご飯を食べないことが多かったのです。
外で食事を済ませてきていると思っていましたが、なんだか怪しいと思いつつも彼を信用していました。
(注)この記事は当サイトにお寄せいただいた体験談を一部編集してご紹介しています。

見かけない女の名前が表示される

そんなある時、彼と休日が一緒になる日がありました。
せっかく二人一緒の休日だから、少し遅めに起きて昼からゆっくりと出かけようと予定を立てていました。
すると、その日の朝に彼に一本の電話が掛かってきました。
まだ彼も寝ていたので電話には気づいていませんでした。
私の位置から、電話をかけてきた人の名前(表示)を見ることができました。
表示されたのは女の名前でした、職場の人たちが「苗字+さん付け」で登録をしているのを知っていたので、電話に表示された「苗字+名前(さん付けなし)」を怪しいと思いました。
せっかくの休日なので、私はその話は後でしようと思っていました。
しかし彼が起きてその着信に気がつくと、とても動揺して落ち着かない様子になりました。
彼はトイレに隠れて電話を折り返していました。
彼に「急に仕事が入ったという連絡だった」と言われました。
私は完全に浮気を疑ったので、着信があったことも知っているし、女の名前が出ていたことも伝えました。
すると思ってもいなかった言葉が返ってきました。

私の彼には娘がいた

その女の名前は「オレの娘の名前だ」と彼から言われました。
バツイチだとは聞いていましたが、子どもがいることを聞かされていなかった私は、それを言われた瞬間に訳が分らなくなって体中の力が抜けてしまいました。
彼は「とにかく行かなければならない、説明は帰ってからするから・・・」と言って飛び出していきました。
結局、彼はその日の夜遅くなるまで帰ってきませんでした。
私は、一日家で彼の帰りを待ち続け、彼が帰るころには完全に別れる覚悟を決めていました。
ただ、彼の話は最後まで聞こうと思いました。
彼の話は、こんな感じでした。
彼の元妻が交通事故にあってしまった、小学生の娘もどうしたらいいか分らなくて、父親である彼に電話をしたようです。
私は彼に娘がいたことを、その日の朝に初めて聞かされました。
さらに、彼の帰宅時間が遅くなっていた原因が、元妻の家に寄ってご飯を食べてくることでした。
彼の娘さんは、お父さんのことが大好きなようで、元妻も娘が可哀想で「ご飯だけでも一緒に食べて」とお願いしていたようです。
私は彼と付き合っていた5年間、ずっと騙されていたということしか頭にありませんでした。
もちろん付き合いはじめた頃に「子供はいない」と確認をしましたし、「元妻とはもう会わない」という約束もしていました。
しかし3年ほど前から元妻の所へ通っていたらしく、ずっと騙されていたことに腹がたちました。
私は別れるつもりでしたが、彼が「どうしても別れたくない」と言ってききませんでした。
一度は結婚も考えた相手なので、とりあえず元妻を交えて話し合いをすることにしました。

対面した彼の元妻

実際に彼の元妻に会った私の印象ですが、元妻は彼のことをまだ好きだと思います。
でなければ子供がいくら可哀想だからといっても、別れた男に会うことはないでしょう。
娘さんは可哀想ですが「パパはいなくなった」と言って納得させるしかないですし、自分も新しい恋をすればいいのに、未だに誰とも付き合っていないようです。
私と離れたくないという彼の気持ちは嬉しかったのですが、元妻の気持ちも痛いほど分ったので、私は彼と別れる方を選びました。
彼は納得していませんでしたが、約束をしてもいつ裏切られるか分りません。
騙されていた事実があるので、まったく信用できませんでした。
5年間も一緒にいたのに結婚できなかったのは「そういう運命だった」のだと思って彼を諦めることにしました。
 
後日、落ち着いてから彼は元妻のところに行って一緒に住むようになりました。
私も近々、思い出の残ったこの部屋を引っ越す予定です。