燃え上がる不倫相手と冷めていった私の気持ち

夫は毎日定時に帰ってきました。私は夫の変化に気づくよしもなかったのです。
当時は生まれたばかりの子供がおり、私も彼も共働きで分からないながらに一生懸命子育てをしていました。
夫も子供をお風呂に入浴させるために夜の8時ころには帰宅しました。家事にも協力的で、穏やかな心優しい夫でした。
夫を尊敬していたし、なにより信頼していました。まだまだ新婚で、周りから羨ましがられるような理想的な夫婦像であったと思います。
ところがある日、私の携帯に非通知で電話がかかってきました。

無言電話に出てみると・・・

最初は無視をしていましたが、それは何回もそして何日も続きました。
その電話は決まって夫が帰ってくる時間の数十分前でしたが、特に気には止めていませんでした。
夫に相談しても無視していればいいの一言でした。何度も鳴る電話に気が滅入っていましたが、もういい加減に電話に出て直接話をしてみようと思いました。
私が電話に出ると相手は無言でした。
それで私は「あなた何なんですか?」と聞きました。
すると、相手の声は女性でまるで悪びれる様子もなく「あなたこそ何なんですか?」と返答してきたのです。
そこで、やっと気が付きました。
もしかすると、この女性は夫の不倫相手なのではないかと。
「もしかすると、そこに誰かいるの?いるなら、変わってほしい」と私は言いました。
電話の奥でなにやら会話が聞き取れました。
「もしもし・・・」と出たのは夫でした。
「何やってるの?」と聞くと「ごめん」とだけ言いました。
そのまま電話は切れたのですが、その後夫が帰宅すると話し合いが始まりました。

無言電話の理由

夫いわく、女性とは私が妊娠している間に関係が始まり、それから1年ほど交際しているとのことでした。
不倫相手は会社の同僚で飲み会を通じて親密になり、体の関係もあることを認めました。
どこまでが本当の話かはわかりませんでしたが、ただの遊びだったとも言いました。
夫が横で寝ている間に私の携帯電話の番号を盗み見られたのでしょう。
その後「どうして離婚してくれないの?」などと話がもつれると、私に電話をかけることで夫を脅していたらしいのです。
私はショックを隠せませんでした。
その後、私の実家で再度話し合いの場がもたれ、夫は生まれたばかりの子供もいるということもあり離婚はせず、もう会ったり連絡したりしないと約束をしてくれました。
しかし、その後も不倫相手からの電話が続いたある日、私は言ってやりました。「これ以上つきまとうようなら警察に連絡する。裁判を起こしてもいい」と。
そうするとしばらく彼女からの電話はやみました。

突然の訪問者は

それから、約1年ほど経った夜遅くに自宅のチャイムが鳴りました。
こんな時間に何だろうと恐ろしくなりました。
夫が青ざめた顔をしていたのを思い出します。
夫が携帯を確認して出ていくと、しばらく戻ってきませんでした。
なんと不倫相手との関係がまだ続いていたのです。
戻ってきた夫から話を聞くと彼女のおなかの中には赤ちゃんがいるとのことでした。

彼女の決心と、私の気持ちの変化

ただただ茫然としました。
なんの感情もわきませんでした。
彼女は心から夫を愛しており、一人でも産む覚悟であることを知りました。
私はというと、すでに夫と共に生活を送ることはできませんでした。
二人目の子供を産んだばかりの私は離婚を決意しました。
今、私は実家に戻り、家族の協力を得ながら生活をしています。
あの頃の悪夢は思い出したくもありませんが子供の笑顔をみるだけで幸せです。
介護の仕事をしながら順風満帆な生活を送っています。
二度と悪い男に騙されないように、そして幸せな日常を取り戻せるようにひたすら祈る日々です。

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