結婚前に気づいた、優しい彼のDV的な性格。

私が25歳の時、彼は35歳で10歳年上の彼とは友人の紹介で出会いました。
彼から連絡先を聞かれて、何度かメールや電話でデートに誘われましたが最初は全くタイプではなく、相手にしていませんでした。

でも、ある日元気だった祖母が突然亡くなり、お婆ちゃん子だった私はあまりに突然のお別れにショックを隠しきれず、友人とも連絡を取らずに何週間も家に引きこもっていました。

そんな辛い時に、年上の彼は毎日電話で、その日あった面白かった出来事で一生懸命に私の事を笑わせようとしてくれました。
そんな彼の優しさに惹かれていき、デートをすることになりました。

彼はデートの度に片道2時間かけて私の家まで文句も言わずに迎えに来てくれました。
それから何度もデートを重ねていくうちに彼の包容力の大きさ、ユーモアがある面白さ、凄く私の事を心から愛してくれている部分にどんどん惹かれて付き合うことになりました。

(注)この記事は当サイトにお寄せいただいた体験談を一部編集してご紹介しています。

見せてくれないと結婚しません

付き合ってから結婚の約束をするまで時間はかかりませんでした。
交際をして半年が過ぎたころ、プロポーズされて結婚を意識するようになりました。

ある日、私の両親に結婚をしたい意思を伝える為、彼と待ち合わせをして私の実家へ彼を招待しました。
厳格な父と母は、いきなりの結婚の報告に驚きを隠せずにいましたが、彼と話をしていくうちに彼の人柄を知り、2人とも心から喜んでくれました。

実家への挨拶を済ませ、彼を送ろうと彼の車までついていきました。
そして帰る前にしばらく彼と車の中で話をしていました。

すると、その時です。彼の携帯が鳴りました。
どうやら電話の着信のようで、なかなか鳴りやまないので「電話に出たら?」と私が言っても彼は一向に電話に出ようとしません。

なぜでしょうか。この時、とてつもなく変な胸騒ぎがしました。
いつもなら電話をとらなくても何も思わないのですが、この日は両親への紹介を済ませて安堵感でいっぱいで、気持ちに余裕があったのでしょうか。

女の勘は本当に恐いです。
彼にこの時、付き合って初めて携帯を見せて欲しいとお願いしました。

温厚な彼が物凄く拒むので、ますます怪しく思った私は思わず「見せてくれないと結婚はしません。」と言い切りました。

真っ二つに折った携帯と私の気持ち

その一言で彼は渋々携帯を見せてくれました。着信履歴を見るとそこには男性の名前の着信が残っていました。

普通ならそこでホッとしてそれ以上は見ないのでしょうが、これから結婚を控えているので彼に裏切られていないことをちゃんと確認したいと思い、メールフォルダーも見てしまいました。
すると、そこには男性の名前で生々しいメールのやりとりが残っていました。

どうみても相手は女性で、体の関係があるやり取りでした。
これにはあまりにもショックが大きすぎて、私はしばらく放心状態のまま記憶が飛んでしまいました。

ふと我に返ると、私の横で彼は泣きながら「ごめん。ここのところずっと会えてなくて寂しかったんだ。」と言い訳をしています。
私は「ごめんなんて聞きたくない。」とその場にあった彼の携帯を真っ二つに折り曲げて車の外に投げてしまいました。

今は、この時の私の行動はやり過ぎたと思い反省していますが、当時の心境は両親にも紹介したのにどうしてこのタイミングで裏切るのかと彼の事をとことん憎んでいました。
でも、もう後の祭りです。車の中で私は彼にすぐに別れ話を告げました。

心から信頼していた彼に裏切られて、彼のことは何も信頼出来なくなったので、結婚も交際自体も続ける事は出来ないとはっきり伝えました。
「嫌だ」と連呼する彼を振り切り、車を降りようとしたその時です。
彼は私の髪の毛を掴み車から降ろさないようにしました。

これが私の受けた、彼からの初めての暴力でした。
今思えば、結婚する前に彼の違う面に気付けて良かったと思います。

私はそれでも必死に力を振り絞って車から降りて実家に戻りました。
その日からしばらくは彼から携帯にメールや着信がありましたが、半年ほどしてぱったりと連絡がなくなりました。
結婚前に彼の色々知らなかった面に気付けて良かったと思っています。