浮気しても、浮気されても、夫婦が離婚するときは慰謝料の他に貰うお金があります。
それは夫婦の共有財産を離婚時に分かち合う「財産分与」。
- 不動産(マンション・戸建て)
- 車・バイク
- 預金
- 株券などの有価証券
- 生命保険
これらが離婚時に財産分与の対象となります。とりわけ財産としての比重が大きいのは不動産です。
離婚の財産分与とは?
夫婦が離婚するときに精算する財産分与とは、婚姻生活中に築いた夫婦の共有財産を1/2に分けることを言います。
- 結婚後に購入した自宅も共有財産で財産分与の対象
- 住宅ローンが残っていてもOK
- 売却金額からローン残債を差し引いた金額を1/2に分ける
- 共有登記でなく、配偶者の名義でも財産分与の対象
- 専業主婦でも財産分与は1/2
- 先に自宅の売却査定を取った人が得をする
財産分与で100万円単位で得をするコツ
財産分与では、最も高額な資産である、家(不動産)がポイントになります。
家の査定価格の多寡によって、財産分与の金額も変動します。
- 家の資産価値を多く見積もれば、財産分与が多く
- 逆に家の資産価値を少なく見積もれば、財産分与が少なくなります。
重要なのは、査定を先にとった者が見積金額を選ぶことができるという点です。
家の資産価値の調べ方には、一括査定という方法があり、最大6社までの不動産会社から査定額を提示してもらうことができます。
この査定額には不動産会社ごとに金額が違い、100万~200万円は当然で、最も差が出るときには500万円以上にも差が出ることがあります。
離婚では、この売却益の差額を利用して、財産分与を多くもらいます。
不動産の一括査定は →
一括査定で6社から査定してもらったところ、5,500万円~6,000万円まで金額に開きがあったとします。
- A不動産—6,000万円
- B不動産—5,800万円
- C不動産—5,500万円
- D不動産—5,600万円
- E不動産—5,600万円
- F不動産—5,700万円
ローン残高が5,000万円だったとすると、家の売却益は500万円~1,000万円になります。
離婚で財産分与するときには、この売却益を二分割することになります。よって財産分与で受け取る金額に250万円~500万円の違いが出ることがわかります。
6つの査定金額から、選ぶことができるって、お得ではないですか?
逆に、配偶者が先に査定金額を選んでしまったら、あなたが損をしてしまいます。
この売却益の差額は、まだあまり知られていません。
離婚を考えているなら、なるべく早く、査定だけでもしておくことをオススメします。
離婚時の財産分与とは?
財産分与は、婚姻生活中に夫婦で築いた財産を離婚時に、分割し精算することを指します。
結婚後に住宅を購入して、ローンを支払い続けた場合も該当します。
売却予想金額を算出して、そこから住宅ローンの残債を引いたものが「売却益」となります。この場合の売却益とは、購入したときに比べて、上がった・下がった、と言うものとは違います。
財産分与の割合は1/2ずつ
財産分与の割合は、原則として1/2ずつとなっています。
夫婦共働きであろうが、専業主婦であろうと、関係ありません。
旦那のほうが稼ぎがいいとか、妻のほうがダンゼン稼いできたなども関係ないのです。
財産分与の対象は婚姻期間中に増やした資産
婚姻期間中に夫婦で増やした資産が、離婚時に財産分与の対象になります。
結婚前に妻が宝くじで3億円の当選をして購入した家は、婚姻前の財産にあたるので財産分与の対象にはなりません。
財産分与の対象となる資産
- 現金
- 預金
- 不動産
- 株などの有価証券
- 家具や家電
- 車やバイク
- 掛け捨てでない生命保険
- 年金・退職金
財産分与の手順
- 話し合い
- 調停
- 裁判
財産分与は、モメそうなイメージがあります。しかし、実際には話し合いで解決するケースがほとんどです。調停・裁判となるのは全体の3%もありません。
より高額な財産を探せ
離婚に際して、なるべく多額の財産分与を受け取るためには、ありったけの財産をピックアップしてリストに加える必要があります。
ポイントとしては、金額の多いものから調べるほうが効率がよく、漏れがあったとしてもダメージが少なくて済みます。
- 不動産の資産価値を調べる
- 配偶者の預金通帳
- 生命保険の書類
- 株・FX・金(ゴールド)などの金融資産
財産となりそうなものは、あらかじめチェックしてコピーをとっておくことが重要です。
もらい忘れても2年間は請求できる
離婚による財産分与は、離婚と同時に行われるのが普通です。
しかし、離婚のときにはバタバタしてしまって財産分与の取り決めをしていなかったとしても2年以内であれば、財産分与の請求ができます。